南三陸地域の現在の市と町。
赤丸はかつてのイヌワシ4ペアのおおよその位置。
翼を広げると2メートルに達することもある大型猛禽、イヌワシ。日本の山の生態系の頂点に位置するこの鳥がいま、危機的な状況にあります。日本イヌワシ研究会のデータによると、この30年で繁殖ペアの3割が消失。繁殖成功率も下がり続けており、生息数は全国でわずかに500羽以下と推測され、文字どおり絶滅が危惧されています。
東北地方、特に北上山地はイヌワシの一大棲息地でしたが、ここでも減少は続いており、南三陸地域で確認されていた4ペアは、ペアとしての定着が見られない状態にまでなっています。